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ディーセントワークへのアクセス

国際労働機関(ILO)は、交通運輸部門における世界の労働力のうち16.8%が女性であると推計しています。

ジェンダーで見る交通運輸

現在でも、交通運輸業界の多くの職種が「男性の仕事」や「女性の仕事」などと考えられています。この業界を女性が働くにはふさわしくない場所と考える人もいます。こうした制度的偏見は、女性を一部の職場や交通運輸の職種から排除するもので、この業界で常態化している不平等の一因となっています。

また、国によっては、女性が特定の交通運輸関係の仕事に就くことが法律で禁止されています。

労働文化とジェンダーにまつわる固定観念

職場にある「男性の仕事」や「女性の仕事」といった固定観念に異議を唱える具体的な措置を講じるべきです。例えば、ブランド形成と広告を活用して女性の労働に対する認識を変革し、すべての従業員を対象に職場で平等と多様性に関する研修の実施と意識向上を図ることもできます。

採用

企業には女性を直接対象とした採用戦略が必要であり、採用プロセス全体においてジェンダー差別を行うべきではありません。

性別役割分業が問題となる職種(例えば運転職など)における女性の雇用拡大を目的とした積極的な採用施策が実施されている場合、これらのプログラムが完全なもので、女性労働者が機会を活かすための十分な支援を提供できていることが重要です。 

 

男性の職種トップ10

従来、男性の仕事と見なされてきたこれらの職種は、一般的により安定した雇用と高い給与が特徴的です。

ITFの平等調査研究によると、2018年時点で男性が女性よりも優先的に採用された上位10の交通運輸の職種は以下の通りでした。

運転手
保安員
技術職/職人/エンジニア
検査官
航空機パイロット
船舶職員
クレーン・オペレーター
港湾管理者
スーパーバイザー/管理者
電車またはバスの車掌
女性の職種トップ10

給与が低く、現場対応業務に従事する傾向があり、雇用が不安定な傾向があります。 

以下は女性が男性よりも好まれると報告された職種の上位10位までの職種です。

多くの女性交通運輸労働者にとって、幾重にも重なる様々な形態の差別が日々の現実であり、雇用機会や適切な労働条件を得られないという不平等を生み出しています。

交通運輸業界で働く女性は依然として少ないものの、増えており、性別による職業分離に異議を申し立てる動きも見られています。 

清掃/洗濯
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マーケティング
財務
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