Skip to main content

XPOがチームスターと初の協約を締結:世界のXPO労働者の保護は強化されるのか?

ニュース 19 Aug 2021

 問題の多い運送・物流会社のXPOが米国のチームスター労組(IBT)と二つの協約を締結し、抑圧されている世界中のXPO労働者に希望をもたらした。

 IBTの強力な運動と交渉がXPOとの協約締結を実現させた。マイアミ(米フロリダ州)のXPOロジスティクスの労働者がXPOIBTの初の協約締結を承認した後、トレントン(米ニュージャージー州)の運転手がこれに続いた。

 ITFのスティーブ・コットン書記長は次のようにコメントした。「協約締結は歴史的な出来事だ。ここ数年間、労働者を抑圧してきた会社が方針を転換したと見てとれる。XPOは自らをロジスティクスのリーディングカンパニーとして売り出しいるが、労働者の権利を日常的に侵害している。職場の安全や風土を是正しようとした労働者に罰則を与えたり、トラック運転手に何か月間も車中泊させたりしている。あからさまな労働法違反も多い。

 ITFXPO労組グローバルネットワークのメンバーであるチームスター労組は6年前から協約締結のために闘ってきた。一方、XPOは交渉を遅らせたり、労働法に違反する処遇を労働者に行ったりして、団結権や団体交渉権を侵害してきた。

 このたび締結された協約には、雇用や退職の保護、「正当な」保護、苦情処理手続き等に関する規定が盛り込まれている。XPOは事業の半分を新会社GXOにスピンオフ(分離・独立)する予定であるが、協約には後継者に関する文言も含まれており、労働者は移籍後も引き続き保護されることとなる。音声による協約の解説はこちら.

 IBTのジェームズ・P・ホッファ委員長は次のように語った。「米国のXPO労働者は初めて真の雇用保障を手にした。この勝利を皆で分かち合いたい。我々のグローバルな運動と努力が報われた。しかし、これは始まりにすぎない。XPOが同様の保護を世界の全ての労働者に与えることを期待する」

 ITFは昨年10月、世界中のXPO労働者の搾取に焦点を当てた報告書XPO Delivering Injustice(不正を運ぶXPO)」を発表し、賃金窃盗(違法な未払いおよび過小支払い)、搾取、ジェンダーや妊娠に関する差別、セクハラ、危険な労働慣行などが横行するXPOの企業風土を明るみにした。

 

 

現場の声

ニュース 記者発表資料 15 Feb 2024

ILAの職域闘争勝利を祝う

 北米東岸港湾の労働組合である国際港湾労働者協会( ILA )が、ニューロンドン(米コネティカット州)のオーステッド社洋上風力発電事業をめぐる職域闘争で勝利したことを歓迎する。  ITF のパディ・クラムリン会長は次のように語った。 「これは ILA 、 ILA 第 1411 支部、そして ILA 組合員全員にとっての記念すべき勝利だ」「揺るぎない連帯と戦略的行動に支えられた 8 カ月間の闘争は
ニュース 14 Feb 2024

インドネシアで違法解雇された空港労働者が勝利

Gebuk 労組は、航空ケータリング会社アエロフード・ケータリング・サービス・インドネシアにコロナ禍で違法解雇された労働者に補償金を支払うことを約束させ、組合員のために大きな勝利を確保した。 ITF 加盟のインドネシア空港労連( FSPBI )に加盟 する Gebuk 労組は、ジャカルタ空港で働く航空ケータリング業務委託企業の労働者組合だ。 同労組は 2 月 6 日に大規模デモを行ない
ニュース 13 Feb 2024

ITF会長の2024年に向けたメッセージ

ITF に加盟する交通運輸労組の皆様 2024 年:ますます機能不全に陥りつつある世界で、私たちが直面する課題は解決しないまま、また新たな年が明けました。私たちは、使用者に職場で説明責任を果たさせること、安全を構築すること、環境の持続可能性を構築すること、付加価値を高め、価値を奪うことのないサプライチェーンを構築すること、労働者から賃金を奪ったり