Skip to main content

バス高速輸送システム(BRT)

バス高速輸送システム(BRT)は、過密都市のキャパシティと信頼性の向上を目指す公共交通システムである。関係企業が運行する大型バス以外は乗り入れできない専用レーンの敷設を基本とする。BRTには、専用レーンに不随する道路、インターチェンジ、ターミナル、駅舎の新設も含まれる。

世界銀行や各国政府は、ナイロビ、ダカール、アビジャン等の多くの都市でBRTを奨励している。渋滞緩和、効率上昇、大気汚染の削減が見込まれるからだ。

ITFは、ターゲット都市において、BRTの開発に労働者の声を反映させ、インフォーマル労働からフォーマル労働への転換を交渉する取り組みを交通運輸労組と共に行っている。この取り組みの一環として、次の案内書と報告書を作成した。

 

ダカールのBRT: 労働者への影響評価報告書(2020年)

この報告書は、ダカール(セネガル)のシェイク・アンタ・ジョップ大学人文地理学研究所(LABOGEHU)とマンチェスター(英国)の国際労働研究所(GLI)が発表したもので、厳しい労働条件や労働者が抱えている主な問題(雇用不安、長時間労働、低賃金、セクハラ、警察による嫌がらせ、設備不足等)に焦点を当てている。また、BRTシステムの新規導入が現行の労働力に及ぼす影響を分析し、影響を受ける労働者数を推定している。

バス高速輸送システム(BRT) とインフォーマルの公共交通のフォーマル化:組合のための労使交渉案内書

この案内書は、ITFグローバル・レイバー・インスティテュート(GLIに委託し、作成したものです。交通運輸労組がBRTの導入やインフォーマルの交通運輸産業のフォーマル化について当局と交渉する際に検討すべき政策の選択肢を提示している。アフリカやアジアのITF加盟交通運輸労組を対象としているが、都市交通を組織する全ての交通運輸労組の参考になるだろう。

 

ナイロビのBRT: 労働者への影響に関するアセスメント調査報告書

この報告書は、ナイロビのBRT導入がインフォーマルの公共交通部門(マタトゥ)労働者にどのような影響を及ぼすかについて分析するとともに、現代的な利用しやすい、効率的で環境に優しい交通システムを構築するためにマタトゥ労働者の代表者が積極的に関与することを呼び掛けている。この調査報告書は、ITFが知る限り、ナイロビやアフリカのその他の都市におけるBRTの雇用への影響について分析した唯一の報告書である。

 

ナイロビの交通運輸労組のオルグのための小冊子

ナイロビのBRTプロジェクトについて、インフォーマルの公共交通労働者に知らせる活動をしている3つのITF加盟組合のために小冊子を作成した。

インフォーマルの交通運輸労働者の力

旅客輸送部門のインフォーマル労働者の組織化に関する組合用の教宣資料。BRTの導入で最も深刻な影響を受ける可能性があるのがインフォーマルの公共交通労働者だ。