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中国沖で立往生している船員を救うために船社の行動が求められる

03 Mar 2021
クリスティン・オルデンドーフ号は2020年8月26日以来、北京近郊の渤海湾の曹妃甸港沖に係留している。本船が立往生してから8カ月が経過し、乗組員20人の乗船期間は1年半を超えた。彼らは帰国を切望している。

 「費用はかかるが、やらなければならないことだ」船員のための国際労働組合組織、ITFは、中国政府によるオーストラリアからの輸入制限により、中国沖で立ち往生している乗組員の本国送還に必要な数百万ドルを船社が負担するよう求めている。

 MSC社はアナスタシア号の乗組員を救うために必要な経費を負担し、日本の港を経由して、6カ月に及ぶ乗組員の「海に浮かぶ刑務所」生活を終わらせた」とITFのパディ・クラムリン会長は語った。

 「責任ある船主はMSCに倣い、長らく延期している船員交代を実施すべきだ。費用はかかるが、乗組員の健康、生命、人権を守るためには絶対に必要なことだ」

 「長期乗船を強いられた船員の中には、苦しみに耐えられず、自殺を図った者もいる。彼らの健康状態は悪化している。医薬品が不足している船もある」

 「中国当局が、船員が医療措置を受けること(緊急入院を含む)を阻止した事例があると聞き、非常に懸念している」とクラムリン会長は続けた。

 石炭等のオーストラリアからの輸入貨物を降ろすことができず、船員交代を実施できないでいる船舶は推定60隻以上に上る。乗船期間が1年を超える船員が増えており、中には1年8カ月を超えている者もいる。そのうち3~6カ月もの間が中国沖での待機に費やされている。

 長期的な解決策として、中国は外国人船員のための船員交代プロトコルを導入する必要があるとクラムリン会長は主張する。中国が定期的な船員交代を実現させるまでは、船社が近隣諸国に航路離脱するなどして、雇用した船員の生命と健康を守る人道的義務がある。

 「中国はオーストラリアとの紛争を棚上げし、自国の沿岸から僅か数キロのところで発生しているこの人道危機に対応すべきだ。オーストラリアもまた、乗組員の健康よりも政治を優先させてきた。各国政府が対応を怠っている場合は、業界がリーダーシップを発揮し、困窮した乗組員を下船させなければならない。それが可能であることをMSCは証明した」とクラムリン会長は訴えた。