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ジャグ・アナンド号とアナスタシア号の膠着状態を解消し、船員を帰国させよ

ニュース 記者発表資料 26 Nov 2020

 石炭運搬船、ジャグ・アナンド号とアナスタシア号の中国接岸をめぐる膠着状態を解消するよう、ITFは中国、インド、オーストラリアに訴えている。

 ジャグ・アナンド号(IMO 9463308)は6月から、アナスタシア号(IMO 9625970)は8月から接岸できないままである。

 ITF船員部会運営委員会アジア太平洋地域副議長およびITF執行委員を務めるインド船員組合(NUSI)のアブドゥラガニYセラン書記長は、NUSIとITFが数か月前からIMOを通じて本件の解決を要請していると説明し、次のように語った。

 「乗組員全員が疲弊しており、緊急援助が必要な人道危機が発生している。乗船期間が長引き、精神的にも肉体的にも参っている」

 「中国当局が二隻の接岸を拒否している理由がオーストラリアの石炭であることが非常に懸念される。無関係の配達人が隣家の争いに巻き込まれているようなものだ」

 「船主は貨物の陸揚げのために最善を尽くしている。船員交代用のチャーター便の手配も申し出た。インド政府も問題解決のために支援を申し出ている。しかし、事態は膠着したままだ」

 「船員交代が不可能ならば、せめて貨物を陸揚し、どこか次の寄港地で乗組員を下船させることを提案した。状況を打開するために貨物の購入を申し出ている隣国もある」

 「本船を他国や中国の他の港に移動させることが拒否されたことに驚いている。その理由が何であれ、国家間の紛争は棚上げし、船員の帰国・交代を支援するよう関係国に要請している」

 ITFのファブリツィオ・バルセローナ船員・内陸水運部会コーディネーターは、ジャグ・アナ​​ンド号の乗組員23人とアナスタシア号の乗組員18人の窮状は、問題が深刻化する前に各国政府が船員交代のために行動を起こすことがいかに重要かを示していると指摘し、次のように語った。

 「ジャグ・アナンド号の乗組員はオーストラリアで石炭を荷揚げした時点で既に15か月間乗船していた。国際的に認められている最長乗船期間は11ヶ月だ。オーストラリア当局は乗組員の帰国・交代なしに本船の出港を許可するべきではなかった」

 「旗国、入港国、船員出身国にかかわらず、全ての国がこれらの疲弊した労働者を交代させるために政治的駆け引きを棚上げすべきだ。各国の入国制限措置や各省庁間の調整不足が船員交代の最大の障壁となっている」

 「沿岸で人道危機が発生していることに気付くのに地政学的紛争は必要ない。契約を満了した船員に乗船を強いることは許されない。人命や環境の損失を招くことになる」

 ITFと国際海運会議所(ICS)は、10月時点で40万人超の貨物船の船員が当初の契約の満了後も船内に留まっていたと推定している。船員交代の高額な費用を負担する雇用主が増えているため、その数は徐々に減少していく可能性があるとの見方もある。

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