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世界の航空労働者の9割が労働条件の悪化を感じている – ITFのアンケート調査で判明

ニュース 記者発表資料 01 Nov 2022

航空労働者3,700人以上を対象にしたアンケート調査で、10人に9人が航空業界の仕事の質が低下していると回答した。

- 世界の航空労組は、モントリオールで開催される国際民間航空機関(ICAO)総会に先立ち、アンケート調査結果を発表した。

- ITFは、旅行の混乱に対処するための包括的な「航空のニューディール政策」をICAOに正式に提案した。

2022927日(火)モントリオール(カナダ) 世界の航空労働者3,700人以上を対象としたアンケート調査で、回答者の9割の労働条件が低下していることが判明した。

 ITFはこの調査結果をモントリオール(カナダ)のICAO総会前に発表し、緊急の対策が講じられなければ、旅行危機や大規模な混乱が常態化すると警告した。航空産業の仕事の質は低下していると思いますか」という質問に対して、3713人のうち3279人(89%)が「そう思う」と回答した。調査対象者は世界120カ国以上の航空労働者である。

 また、回答者の4分の3が、雇用主から尊重されている感じられないと回答した。この夏、主要空港で大量欠航が発生したり、フライトの上限設定が行われたりするなどの大混乱が生じ、その根本原因への対応を航空業界に求める声が高まっている。

 このような状況の中、ITFICAO総会に「航空のニューディール政策」を正式に提案した。ITFはこの政策提言の中で、航空業界のしっかりした運営基準と持続可能な雇用慣行を監督する新たな国家機関の設置を求めている。航空労働者100万人以上を組織する250以上のITF加盟組合が支持するこの政策提言は、政府、使用者、組合、一般市民から成る国家機関を新設し、国の航空計画を立案させることを提唱している。

 各国の運輸省が業界関係者と協力しながら、業界の構造的な問題に取り組むという構想だ。ITFのアンケート調査で、政府が航空産業をうまく管理していると思うと回答したのは5人に1人だった。

 ITFの「ニューディール政策」は、脱炭素化、デジタル化、持続可能な財源に関する業界の行動も求めている。

 ITFのスティーブン・コットン書記長は次のようにコメントした。「長年の規制緩和、民営化、コスト削減を通じて、労働条件が切り下げられてきた。ここ数カ月間に多くの国民が経験した旅行の混乱や労働者不足はこれが原因だ。公正な航空業界を実現するために、協力を重視する新たな政策が必要だ。これがなければ、現在の危機が常態化することになる」

 業界の最近の報告によると、世界最大手の航空会社15社が、コロナ禍において、反労組戦術や「一旦解雇してから(より劣った条件で)再雇用する」方針などを取り、数十万人の労働条件を悪化させた。

 ITF民間航空部会の議長を務めるアルゼンチンAPAのエドガルド・リャノ書記長は次のように語った。「ICAO総会に参加した組合は、経済的、社会的、環境的に持続可能 な航空産業を支える「航空のニューディール政策」を自国の政府や使用者に提唱することを約束した」

 ITF民間航空部会の副議長を務めるAFAのサラ・ネルソン委員長は次のように述べた。「航空は、世界の人々をひとつにする。私たちの仕事・任務はそれを可能にし続けることだ。それはつまり、フライト運航を可能にしているすべての人々に生活賃金、安全な家庭、安全で尊厳のある仕事、人生を楽しむことのできる時間を確保することを意味する。そして、クリーンな空気と水、スムーズなジェット気流で地球を守るために、私たちが役割を果たすことを意味する。組合が組織する良質な雇用が確保された持続可能な航空を実現するために、交通運輸労働者が団結し、直ちにオルグを進めることで、私たちの未来は築かれる。

注釈

「航空のニューディール政策」は、航空産業の長期的な存続性を確保するために、以下を含む提言を行っている。

  • 安全でレジリアントな航空サービスの提供を確保するために、使用者、政府、組合等のステークホルダーを結集させる国の機関を設置する。
  • 航空業界への参入条件として、すべての航空サービスに対する強固な運営基準を導入する。
  • 空港当局の権限を強化し、空港におけるサービスの調整と基準設定を担わせる。
  • 国家間の航空運送を規制する航空協定に持続可能な雇用と高度な安全基準を保護する条項を盛り込ませる。
  • モントリオール議定書 (MP14)ILO190号条約などの規定を国内法に整備、実施し、航空労働者に対するあらゆる形態の暴力・ハラスメントを追放する。
  • 2019年の輸送量を超える、真のカーボンニュートラルに向けた成長にコミットする。
  • 持続可能性のイニシアチブの特定、開発、展開に不可欠な、高度な技能・経験を有する労働力を維持するために、あらゆるレベルにおける「公正な移行委員会」を通じて、航空労働者を意思決定に参加させる。
  • 高度な技術が必要とされ、安全が重視さえる産業を補完し、乗客が頼りにする人との接触を維持するデジタル技術の必要性、開発、導入に関する意思決定に労働者を参加させる。

 

ITF加盟航空労組を対象に実施したアンケート調査の結果

1.航空産業の仕事の質は低下していると思いますか?

はい:3279

いいえ:409

2.あなたの会社(使用者)はあなたの仕事や役割を尊重していますか? 

はい。尊重されていると感じます。: 849

いいえ。尊重されているとは感じません。: 2839

3.あなたの会社(使用者)は誰の利益のために行動していると思いますか?

社員のため: 487

株主のため: 3201

4.あなたの国の政府は航空産業をうまく管理していると思いますか?

うまく管理している。: 790

うまく管理していない。: 2898

5.労働者が意思決定に関与すれば、航空業界はもっと良くなると思いますか?

はい:3532

いいえ:156

 

ITFについて

国際運輸労連(ITF)は、147カ国のあらゆる交通運輸産業を組織する670組合、1,970万人の労働者を代表する、加盟組合主導の民主的な国際団体である。ITFは交通運輸労働者の権利、平等、正義のために活発に活動している。

 

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