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オーストラリアの労働者のスト:FedExの不当かつ安全でないアウトソーシングに抗議

14 Oct 2021
Credit: TWU Australia
ITFは安全でないビジネス慣行に抗議する国際行動を支援、促進する。

 オーストラリアのFedEx倉庫で働く路面運輸労働者は、雇用保障や安全問題への対応を経営に再三拒否されたため、本日(2021年9月30日)、ストを実施する。

 このストは、ITF加盟交通運輸労組(TWU)がオーストラリア全国で組織する、様々なロジスティクス企業に対する一連の24時間ストの一つだ。TWUは、道路運送サプライチェーンのトップに君臨するリテイラーやテクノロジー企業の非倫理的な慣行に起因する大きな問題の一部として、アウトソーシングに反対している。 

 一連のストは、路面運輸労働者の労働条件や道路の安全を顧みずに非現実的なビジネスモデルを追求するEコマース等の大手顧客に対する抗議の声だ。オーストラリアでは、10日に一人の割合で、トラック運転手が交通事故で死亡しているとTWU推測している。

 ITFのスティーブ・コットン書記長は、オーストラリアの労働者に対する支援を約束し、次のように語った。「雇用の安定を求める闘いは、部門を超えて行われている。Eコマースやロジスティクスの事業者は、アウトソーシングやアプリベースのプラットフォームの活用を通じてコスト削減を追求している。一方、労働者やその家族は生活の安定を奪われている。トラック運転手は危険な条件の下で長時間労働を強いられ、道路を利用する全ての人々の安全が脅かされている」

 「ITFは、道路運送を利用する全ての企業に対して、自分たちのビジネスモデルが壊滅的な影響を及ぼしていることを認識するよう訴えている」

ストへの圧倒的支持

 FedEx労働者のストは97%の圧倒的多数で可決されたとTWUは報告している先週の労使交渉では、アウトソーシングの制限やアウトソーシングの検討前に既存の従業員に仕事を保障することをFedExが拒否し、交渉は決裂した。FedExは、アウトソーシングに同一の賃金・労働条件を保障することも拒否した。

 FedEx労働者のストは、ロジスティクス企業のスター・トラックの労働者2000人が先週実施したストに続くものだ。他の複数の企業(トール、リンフォックス、ベヴチェイン等)のTWU組合員もストに賛成している。 

 Eコマース事業者は既存の運輸企業にアウトソーシングや賃金・労働条件引き下げの圧力をかけている。これらの企業のビジネスモデル(アマゾンフレックス等のアプリベースのデリバリープラットフォームを含む)は、労働者を自営業者のように扱ったり、安い賃金で使ったり、真の雇用保障を与えなかったりすることで、従来型の企業を窮地に追い込んでいる。これらの企業は、労働者は高い柔軟性を享受できると主張するが、ITF加盟組合(オーストラリア, インドを対象に実施した調査によると、運転手は、より速く、より長く、より非社会的な時間に働かなければならないプレッシャーを感じている。これらは皆、事故のリスクを高める要因である。この新しいビジネスモデルが安全でないことは明らかだ。

 「この下方圧力を阻止する単純な解決策がある」とITFのノエルコ・ド内陸部長は語る。「政府は組合やその他の関係者と協力しながら、安全を確保する賃金・労働条件の基準を設定する必要がある。それがセーフ・レートのアプローチだ。賃金や労働条件に対する公平な規制が行われれば、企業も労働者の権利を侵害する必要はなくなり、サービスの質のみで競争できるようになる」

 「セーフ・レートで誰もが得をする。運輸企業やその顧客も、より安定的な市場を手に入れることができる。労働者はより良い賃金や雇用保障を手にすることができ、交通事故も減る」

セーフレートを支持する行動週間

 ITF20211021日~28日に路面運輸産業のディーセントワークと安全を求める行動週間を実施する。各国の政府にセーフ・レート制度の導入を求めるとともに、顧客や運輸企業には安全でない持続不可能なビジネス慣行の撤廃を要求する。  また、オーストラリアや韓国等の国でストを実施しているITF加盟組合に連帯を表明する。

 韓国では、2020年にセーフレート制度が導入され、安全に関してプラスの影響が既に現れている。しかし、運輸企業の大手顧客は制度の撤廃を望んでいる。

 「これらの企業は、韓国の道路利用者の命が危険に晒されても、コスト削減を追求する決意を持っているように思われる。この種の制度の長期的な利益が見えないようだ」とノエル・コード部長は語る。

 世界的に見られる運転手不足の根本原因は、安全でない持続不可能なビジネスモデルだ。ITFITF加盟組合は、来る行動週間に、この問題の唯一の解決策としてのセーフレートの促進を訴える。セーフレートは、「運輸部門におけるディーセント・ワーク及び道路安全の推進に係るILOガイドライン」を通じて、ILOの場で政労使に承認されている。同ガイドラインは、セーフレートに加えて、(雇用形態にかかわらず)全ての運転手に適用される様々な基準に関する政府、運輸企業、顧客の責任を明確にしている。それらの基準には以下が含まれる。

  • 結社の自由と団体交渉
  • 職場の安全衛生プロトコル、研修、予防措置
  • 透明性の確保された書類や契約慣行
  • ワークライフバランスの確保、暴力とハラスメントの防止、適切な衛生設備の整備を実現するサプライチェーンマネージメントの改善を通じた女性の雇用拡大
  • 人権デューデリジェンス
  • 検査と実施

 「世界の交通運輸労働者を代表する組織として、オーストラリアのFeExや世界のロジスティクス企業とその顧客企業に警告する。これはローカルの問題ではない。彼らは消費者の購買行動の変化を利用して、交通運輸労働者とその家族の生活を困窮させている。組合はそれを許さない。労働者の公正の処遇を確保し、道路の安全性を向上させ、安全で持続可能な交通運輸産業を実現するための解決策は存在する」

 

Credit: TWU(オーストラリア)