Skip to main content

エバー・ギブン号座礁事故の解決を歓迎する

ニュース 07 May 2021

2021年3月29日配信

 

 ITFは、スエズ運河を封鎖していた貨物船エバー・ギブン号(IMO9811000)に関連する危機的状況の終結を歓迎する。

 「エバー・ギブン号が解放され、スエズ運河の封鎖がまもなく解除されるというニュースを歓迎する。エバー・ギブン号の乗組員や待機船舶の乗組員にとってすばらしいニュースだ」とITFのスティーブ・コットン書記長は語った。

 ITFは世界の船員とタグボート労働者100万人以上を組織している。

 「離礁作業に従事してきたタグボートの労働者や、この危機的状況の解決に不可欠な現場作業に勤しんできた労働者のたゆまぬ努力に感謝したい」

 「今回の事故でタグボートの重要性が示された。今も世界中で数十隻の船舶が24時間体制でタグボートの支援を受けている。タグボートの労働者は、世界で最も忙しい運河の危機を救った自分たちの仕事を誇りに思うべきだ。彼らに当然の称賛が与えられることを願っている」

 「我々は、エバー・ギブン号の乗組員やスエズ運河の両端で足止めされていた貨物船の乗組員に連帯を表明する。船員は食料や医薬品等の必要物資を届けるために、コロナ禍においても世界を動かし続けることが期待されている。スエズ運河の封鎖で彼らの状況は一層困難なものになっていた」

 コットン書記長は、アフリカ大陸南端の喜望峰を経由する場合はスエズ運河経由よりも26日余分にかかり、燃料費も80万ドル高くなることを指摘し、次のように語った。

 「昨年、船員は多くの苦難を強いられてきた。国境が閉鎖され、上陸が許可されず、医療手当も受けられなかった。契約満了後の交代も容易ではなかった。航海期間がさらに数週間も長くなることは、彼らが最も望んでいないことだった」

 「喜望峰経由は船社や船員にとって最悪の事態だ。船員交代は依然として困難であり、検疫コストや高額な航空運賃のために多くの船社が抵抗している。エバー・ギブン号の座礁で発生した遅れを取り戻すための圧力が船員に重くのしかかることだろう。遅延コストを埋め合わせるために船員交代を延期しようとする企業も現れるだろう」

 コットン書記長によると、パナマ籍のエバー・ギブン号の乗組員の乗船契約は満了前で、全乗組員の乗船期間が6か月未満であることが確認できたという。

 ITFのデービッド・ハインデル船員部会議長は、他の海難事故で見られるように、乗組員の疲労等の問題が事故原因でなかったかどうかを全面的に調査する必要があると指摘し、次のように述べた。

 「全ての事実が明らかになるまで、急いで判断を下すべきではない。乗組員や組合の意見・見識を活かしながら、透明性のある調査を実施する必要がある。もちろん、業界も事故から教訓を学ぶべきだ」

 「船員は海難事故の責任を不当に問われることが多い。適切な調査を実施すれば、事故をもたらした制度的欠陥を客観的に把握することができる」

 ハインデル氏によると、ITFは当初、座礁の原因は強風であると確信していたが、エンジン故障があったのではないかとの憶測もあった。いずれの原因も未確認のままである。

 「世界で最も忙しい運河で発生し、世界の注目を集めたこの事故によって、船員が日常的に払っている大きな犠牲に人々の目が留まることを期待する。船員交代問題は未だに存在している」

 「スエズ運河で足止めされている船員も、契約満了を迎えながらも我々の日用品の9割を輸送し続けている船員も、皆、我々のヒーローだ。彼らは我々のサポートを必要としている」

現場の声

ニュース 記者発表資料 15 Feb 2024

ILAの職域闘争勝利を祝う

 北米東岸港湾の労働組合である国際港湾労働者協会( ILA )が、ニューロンドン(米コネティカット州)のオーステッド社洋上風力発電事業をめぐる職域闘争で勝利したことを歓迎する。  ITF のパディ・クラムリン会長は次のように語った。 「これは ILA 、 ILA 第 1411 支部、そして ILA 組合員全員にとっての記念すべき勝利だ」「揺るぎない連帯と戦略的行動に支えられた 8 カ月間の闘争は
ニュース 14 Feb 2024

インドネシアで違法解雇された空港労働者が勝利

Gebuk 労組は、航空ケータリング会社アエロフード・ケータリング・サービス・インドネシアにコロナ禍で違法解雇された労働者に補償金を支払うことを約束させ、組合員のために大きな勝利を確保した。 ITF 加盟のインドネシア空港労連( FSPBI )に加盟 する Gebuk 労組は、ジャカルタ空港で働く航空ケータリング業務委託企業の労働者組合だ。 同労組は 2 月 6 日に大規模デモを行ない
ニュース 13 Feb 2024

ITF会長の2024年に向けたメッセージ

ITF に加盟する交通運輸労組の皆様 2024 年:ますます機能不全に陥りつつある世界で、私たちが直面する課題は解決しないまま、また新たな年が明けました。私たちは、使用者に職場で説明責任を果たさせること、安全を構築すること、環境の持続可能性を構築すること、付加価値を高め、価値を奪うことのないサプライチェーンを構築すること、労働者から賃金を奪ったり