公正な賃金は、事故の減少や安全の向上につながり、産業をより持続可能なものにするために不可欠な存在です。様々な研究により、賃金が1％上がれば、トラックドライバーの衝突事故は1～3％減ることが分かっています。
また、ドライバーは、家族を養い、家計を支えるのに十分な賃金がもらえれば、労働時間を自発的に減らすことも分かっています。貨物の積み下ろし時間、国境通過や渋滞時の待ち時間など、運転以外の労働に対して報酬が支払われる場合も同様です。
日々新たな調査・研究が行われており、組合や政策立案者が業界の構造的問題やセーフレートのプラスの影響を理解するのに役立っています。世界各国の著名な学者・研究者が集う
2023年、ITFとITF加盟組合はセーフレート・グローバルキャンペーンを開始しました。現在、48カ国の70以上の組合がこのキャンペーンに参加しています。セーフレート原則を遵守する法規制が8カ国で導入または大幅に強化されました。
あなたの組合もセーフレート・グローバル要求声明を支持し、ITFと共に各国・産業・職場でセーフレートを求めるこのキャンペーンに加わって下さい。
要求声明への賛同は、saferates@itf.org.ukまでメールでご連絡ください。
既に多くの組合が、賃金・労働条件の引き下げ圧力や、過度な競争を煽るビジネスモデルがもたらす危険な影響からドライバーを守るために活動しています。例えば、あなたの組合も団体協約に関連条項を盛り込ませているかもしれません。サプライチェーンや業界の基準の均一化を狙う交渉戦略を実施しているかもしれません。それらの活動は、既にセーフレートの原則を実施していることを意味します。
ITF「セーフレート・キャンペーン・ツールキット 」は、あなたの組合がそれらの活動を基盤にセーフレートの制度や協約を勝ち取るのを手助けします。包括的なセーフレート
道路運送業は危機に瀕しています。過度な競争、非公式労働、多重下請け・コストカット・違法行為に基づくビジネスモデルが労働者を窮地に追い込んでいます。運転手は生計を立てるために、超時間労働、過労運転、スピード超過、過積載、車両保守の手抜きを余儀なくされ、事故のリスクが高まっています。道路運送は今や世界で最も危険な産業の一つとなっています。
運転手の賃金・労働条件の公正かつ安全な基準を設定し、すべての関係者の責任を追及するセーフレートは、現状を変え、安全で持続可能な業界を築く基盤となるものです。
セーフレートを保障することは
近くの組合について詳しく知りたい、つながりたいと考えているドライバーはいませんか？独自の運動を計画している組合役員はいませんか？ディーセント・ワークや道路の安全をサポートするために、情報を求めている一般の方はいませんか？このフォームでITFにご連絡ください。
採用戦略は一定の効果をもたらす可能性がありますが、女性がこの業界に就職し、この業界で働き続けることを困難にする原因となっている職場の問題に対応することの方が、単に採用目標を達成することに焦点を当てるよりも重要です。
モニタリングと強制実施も必要です。例えば、定期的なデータ報告、平等監査、給与と労働条件の分析を行うことなどが重要です。労働力データでは、ジェンダー別、職業、職位、勤続年数別に分類し、直接雇用と下請け（間接）雇用を含むすべての雇用形態において、ジェンダー平等の進捗状況を分析するべきです。
衛生設備
ディーセント（衛生状態の良い）トイレやその他の衛生施設へのアクセスが不足していると
資格、研修、キャリアアップの機会
すべての年齢の女性が訓練、再訓練、スキル転換の機会を平等に与えられることは、女性が交通運輸業界に参入し、多様な職種に就き、交通運輸インフラの整備や更新が起きたり、新技術が導入されたりして雇用形態が変化した場合に、新たな仕事に移行できるようにすることを可能にし、この業界で女性がキャリアを発展させていく上で極めて重要です。
ITFが2018年に実施した平等テスト調査から以下が判明しました：
雇用と平等に関する誓約を謡う国際基準は複数存在します。例えば以下が挙げられます：
• 1979年女性に対するあらゆる形態の差別撤廃に関する国連条約（CEDAW）
• 1951年ILO同一報酬条約（第100号）
• 1958年ILO差別待遇（雇用及び職業）条約 （第111号）
• 1964年ILO雇用政策条約（第122号）
• 1981年ILO職業安全衛生条約 （第155号）
• 1981年ILO家族的責任を有する労働者条約 （第156号）
• 1994年ILOパートタイム労働条約（第175号）
• 2000年ILO母性保護条約（第183号）
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