Skip to main content

政府から財政支援を受けながら、役員報酬を受け取ったXPOのCEOを非難

01 Jun 2021
記者発表資料
同社が英国政府から労働者の一時帰休支援のために一億ポンド以上の支援金を受け取った一方で、最大 8000 万ドル (5700 万ポンド) の報奨金が米国CEOに支払われたことが判明したため、XPO ロジスティクスの労働者を組織する組合は、徹底した調査を求めている。

XPOのブラッドリー・ジェイコブスCEOへの今回の報奨金の支払いは、企業がコロナ禍で政府から助成金を受け取りつつ、多額の報奨金や配当金を支払っていることに対する監視の目が高まる中で行われた。

XPO は英国で 25,000 人以上の従業員を雇用しており、モリソンズ、生協、ウェイトローズ、アイスランドなど、多数の大手スーパーの輸送や物流業務を担っている。

一方、コロナ禍でも絶えず働き続け、自身や家族の健康を危険に晒してきたXPOの労働者には、ユナイトやGMBなどの労働組合が再三にわたって訴えてきたにも関わらず、いかなる形のコロナ手当も支払われていない。

そもそも、XPO は政府が定める推奨基本給の8割しか労働者に支払っていないにも関わらず、一時帰休している労働者への賃金補填も拒否している。

政府の分析で、XPOが一時帰休支援として 1 億ポンド以上を請求したことが明らかになった。同社はまた、税金によって賄われている企業支援策として数百万ポンドも受け取った可能性がある。

XPO は昨年、何百万ドルもの一時帰休支援手当を請求しながら、一方では165 億ドルもの収益を計上し、下半期には史上最高益を計上した。 2020 7 月には、ジェイコブスCEOが新型コロナウィルス感染症への対応手当として、最大 8,000 万ドルにも上る長期にわたる現金手当と、 330 万ドルのボーナスを受け取った。

ユナイト労組の全国役員を務めるマット・ドレイパーは、「今回、CEOに支払われたボーナスは、コロナ禍の最中も会社の営業を支え続けるために自らの健康を危険にさらしながら働き続けてきた XPO の従業員に対する散々な仕打ちだ」と語った。

「明らかに、経営陣のルールと最前線で働く労働者のルールは異なるようだ。労働者に対するいかなるボーナスの支払いも会社は拒否している。さらに腹立たしいのは、英国の納税者の税金があたかも米国のCEOのポケットに直接入っていくかのような状況だ」とドレイパーは語る。

GMB労組役員のミック・リックスも、XPOによる役員報酬の支払いは、正に同社の強欲さを示している。ボーナス支払いの決断の速さとは対照的に、コロナ禍が始まったばかりの頃、英国政府が定めたソーシャルディスタンスの確保に関するガイダンスへへのXPOの対応は極めて遅かった」と語る。

「XPOはGM労組が介入するまで、スコットランドのスーパーマーケット、モリソンズで冷凍庫用の作業着を共有するよう従業員に求めていた」とリックスは述べる。「今こそ、XPOの従業員が敬意を支払われ、これまで会社の利益に大きく貢献してきた恩恵にあずかるべき時だ」

XPO はロジスティクス部門をGXOという新たな社名で分社化し、ロンドンに本社を置く予定だ。新会社 GXO は、合併、買収、乗っ取りの戦略を継続することで、急速に事業拡大することを目指しており、既にオンライン小売業者 ASOS との契約を延長した。また、英国国境警備隊用の物品および車両の保管に関して、英国政府から 5 年間の契約を確保した。ジェイコブスCEOは、両社の株式17%を所有することになるため、こうした新事業展開からも利益を得ることになる。この詳細は、5 11 日(火)にオンライン開催される同社の株主総会 に先立って公表された。

XPO のビジネス慣行について懸念が持たれたのはこれが初めてではない。 2020 10 月、国際労働界はXPOに関する報告書を発表し、同社では、労働者の誤分類による「賃金窃盗(違法な未払いおよび過小支払い)」、下請けチェーンにおける労働者の搾取、深刻な安全衛生違反、差別、セクハラなどが横行しているとの訴えがなされている事実を明らかにした。

XPOは世界的に見て悪辣な企業だ。同社の安全衛生面の実績、特に対コロナ対応は酷く、同社のCEOは報酬を受け取るどころか、罰せられるべきだ」と国際運輸労連(ITF)のノエル・コード内陸運輸部長も述べる。

英国のユナイト・ザ・ユニオンとGMBの両組合が、特に倉庫施設でのXPO社のコロナ対応に深刻な懸念を表明している。 2020 3 月、バーンズリーに所在する XPO が運営する ASOS 倉庫のことを GMB労組は 病気のゆりかご」と称した。労働条件が「サタニック・ミル訳注:ドイツの児童文学作家、オトフリート・プロイスラーの代表作で、主人公の少年が残忍な親方による搾取と抑圧に直面する小説の名前)」 さながらだったからだ。2020年6月、XPOが運営するスウィンドンのスーパー、アイスランドの施設で、新型コロナウィルス感染症の感染が拡大し、従業員70人が陽性反応を示した。 ユナイト・ザ・ユニオンは、従業員は職場に戻ることを恐れており、XPOは従業員を保護するために職場を検疫しなかったとして批判した。

明日のXPOの年次株主総会に先立ち、英国の労働組合は、XPO ロジスティクスの株主と英国政府や大手スーパーなどの顧客 に対して、組合と協力し、労働者を大切にして正当な賃金補填を行い、国際労働基準を尊重するように呼びかけている。