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国際セーフ・レートサミット:道路の安全性向上とディーセントワークの実現を目指して

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 「セーフ・レート(安全を担保する運賃・賃金)」を求めるITFの世界的な運動は、運輸労働者の賃金改善・標準化と労働環境の規制強化が交通事故を減少させるとともに、運転手に安全でディーセントな勤労生活を実現させることを明るみにしている。

 ITFは主要加盟組合と共に、630日~71日に国際セーフ・レートサミットを開催する。組合、政府、使用者の代表が一堂に会し、路面運輸部門の安全および労働条件向上のための解決策について議論する。

 毎年、交通事故で130万人以上の命が失われているが、その多くが商業輸送に関連している。例えば、韓国の高速道路上で発生した死亡事故の半数はトラックの衝突事故に関連している。また、オーストラリアでは、トラック運転手の死亡者数は他の職業の平均値の15倍だ。多くの国の労働者が、長時間運転、過積載、スピード超過等の危険な運転を強いられている。これは、低運賃および経済的使用者や輸送会社からの不当な要求が原因である。

 コロナ禍で規制がないがしろにされる中で、国際セーフ・レートサミットは業界の問題の根本原因を理解し、より良い解決策を見出すことを目的としている。

 組合、運輸・ロジスティクスの学識者、政府、業界の代表者が、規制の枠組みに関する調査研究や経験を共有し、労働者保護や道路の安全性向上のための各国の政策を比較検討する。参加者は共通目標を達成するための政労使協力のあり方を議論する。セーフ・レートの実施を支える国際基準についてのILOのプレゼンテーションも予定されている。

 ITFのノエル・コード内陸運輸部長は、世界各国のITF加盟組織がセーフ・レートの主要原則について学び、韓国、オーストラリア、ブラジル等の国でこれらの原則がどのように適用されているかを知る良い機会となると指摘し、次のように語った。

 「道路の安全性は向上させることができる。道路輸送部門の賃金・労働条件の改善が我々のコミュニティーの人命を救う上で不可欠である。セーフ・レートの法律や協約は、道路の安全を向上させるだけでなく、道路輸送労働者の基本的権利を保護する。全ての道路輸送労働者と組合が安全で持続可能な産業の構築を目指す我々の運動に加わることを望む。国際セーフ・レートサミットはその重要な第一歩だ」

 韓国公共サービス運輸労組トラック連帯部門(KPTU-TruckSol)のボング・リー委員長は、サミットが、セーフ・レートが労働者や組合にもたらしてきたプラスの影響について議論する良い機会となることを強調し、次のように語った。

 「セーフ・レートは命を救う。道路輸送業界の安定、安全、持続可能性の確保のために、セーフ・レート法規の維持・拡大にコミットするよう、政府、経済雇用的使用者、輸送会社に強く訴えていく必要がある」

 

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 「国際セーフ・レートサミット-道路輸送業界の安全性、持続可能性、ディーセントワークを確保するための法規制」は630日~71日にオンラインで開催される。プログラムはこちら。

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 主催:ITF、オーストラリア交通運輸労組(TWU)、韓国公共サービス運輸労組(KPTU)、ファーストユニオン(ニュージーランド)、ブラジルCNTTL

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