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ロシア政府がITFを「好ましくない組織」に指定

ニュース

 (9月8日配信)

 ロシア検察庁は国際運輸労連(ITF)の活動が「ロシア連邦の憲法秩序に脅威を与える」という理由で、ITFを「好ましくない組織」に指定した。

  ITFは指定の根拠になったと思われるものについて反論する。

  ITFは民主的かつ加盟組合主導の世界的な労働組合連盟である。労働者の生活の保護および向上を目指して活動している。ロンドン、アビジャン、アンマン、ブリュッセル、ジュネーブ、香港、モントリオール、ナイロビ、ニューデリー、パナマシティ、リオデジャネイロ、シンガポール、シドニー、東京に事務所を構え、世界中の交通運輸労働者を組織している。ロシアおよび世界におけるITFの使命と活動は、交通運輸労働者の権利の促進・向上である。

  この指定は165万人のロシア人交通運輸労働者(指定が発表された時点でのITF加盟人員)、特に約20万人のロシア人船員(その大半がITF協約船に乗船)に大きな影響を及ぼすだろう。

  ITFはウクライナ戦争中もロシア人船員を支援し続けてきた。ITF協約の恩恵を日々受けている多数の船員に対する支援だけでなく、何百万ドルもの船員の未払賃金の回収や遺棄船員の送還支援に取り組んできた。20221月以降にITFが査察した船舶には11,405人のロシア人船員が乗り組んでおり、ITFインスペクター(査察官)はそれらの船舶から約400万米ドルの未払賃金を回収した。ITFは引き続きロシア人船員に対して、ITFに支援を求める他の船員と同様の対応を行う。

  また、ウクライナにおけるロシアの軍事行動の終結と和平を断固求める。ITFはウクライナ戦争が始まって以来、この紛争に巻き込まれたすべての労働者と固く連帯してきた。国際人権法や国際人道法に基づく公正で持続可能な平和を引き続き追及する。

  ウクライナの交通運輸労働者とその家族のためのITF連帯基金は、人道的目的のみに使用され、独立的なITF加盟組合と海事部門の慈善団体に提供されている。

  ITFは平和と対話、外交を求めるウクライナ、ロシア、近隣諸国の人々と引き続き連帯する。

  また、この指定がどのような意味を持つのかを注視していく。

  詳しい情報はITF書記局(media@itf.org.uk)まで。

 

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