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船員と航空労働者のワクチン優先接種を

28 Apr 2021
記者発表資料
Credit: D.Marmolejo

2021年3月29日配信

 国際運輸労連(ITF)は、船員と航空労働者を新型コロナワクチンの優先接種対象者とすることを各国政府に繰り返し要請する。また、我々のこの要請を支持する国連機関の共同声明を歓迎する。

 交通運輸労働者とその家族は、コロナ禍の影響を誰よりも強く感じている。交通運輸労働者は、この未曾有のパンデミックの最前線に立ち、人や物資を輸送している。彼らは、新型コロナウイルスの医療的・経済的対策に不可欠な物資、食料、医薬品を輸送するために、日夜働き続けている。我々の命を守り、世界を動かし続けるために、彼らは多くの犠牲を払ってきた。

 今こそ、彼らが払ってきた犠牲に目を向け、各国のワクチン優先接種対象者に船員と航空労働者を入れるべきである。医療従事者と同様に、一般接種に先立ち、彼らのワクチン接種を優先させる必要がある。

 外航船員に関しては、船員の母国と入国国の両方で優先接種の対象とすべきだ。両方の国が協力して外航船員の優先接種を実現すれば、一般市民の健康と安全がより確保できるだろう。

 陸路、空路、あるいは海路で国境を超える交通運輸労働者にワクチン接種を義務付けるかどうかは各国の判断に委ねられるところだが、交通運輸労働者のワクチン接種の選択の機会は平等に与えられなければならない。母国の資源が限られているために不利な状況に置かれたり、ワクチンを接種できないために愛する仕事を諦めざるを得なくなったりする交通運輸労働者を出してはならない。これは平等と公平の問題だ。

 また、この機会に、交通運輸労働者の大義と福利を国連諸機関が支持してくれたことに感謝の意を表明したい。特に、国際民間航空機関(ICAO)、国際海事機関(IMO)、国際労働機関(ILO)に感謝する。これらの機関のたゆまぬ取り組みがなければ、交通運輸労働者、特に航空労働者と海事労働者の状況ははるかに悪化していただろう。

 国連危機管理チームと世界保健機関(WHO)の取り組みにも感謝したい。これら5つの国連機関の事務局長は先週、共同声明を発表した。

 新型コロナウイルスは世界的なウイルスであり、世界のあらゆる人々に壊滅的な影響を及ぼす力を持っている。今こそ、ITFの基盤である国境なき連帯が求められている。国境なき連帯なくして、世界規模の対策を実施することは不可能だ。

 航空旅客輸送の需要消滅による大規模な雇用喪失と経済的損失が労働者やコミュニティに打撃を与えている。この危機において、ボーダレスの課題に対応する能力を備えた国連諸機関に支えられながら、民間航空産業と海事産業の大部分を動かし続ける対策が講じられている。

 この未曾有の事態において、航空産業においても、海事産業においても、労使が一致団結して共通の課題に取り組んでいる。一方、多くの国の政府は、我々の産業や労働者が必要としている支援を未だに理解していないようだ。交通運輸労働者を「キーワーカー(市民生活に必要不可欠な労働者)」として認めるという、比較的単純な行為でさえ、世界の多くの政治家や官僚たちにとっては、難しすぎるようだ。

 コロナ禍が始まってから既に一年が経過した。交通運輸労働者は依然として、政府の支援と柔軟性を必要としている。彼らは移動・渡航制限の免除を必要としている。安価で実行可能な検疫制度を必要としている。感染予防措置と雇用・収入保障を必要としている。各国政府は、彼ら、キーワーカーに仕事をさせ、世界中の人々が依存しているサプライチェーンを維持するために、彼らのニーズに応えなければならない。

 我々、ITFファミリーは、このコロナ禍において、あらゆる企業、団体、政府が協力して、労働者に安全、安心、尊重と敬意を与えるために尽力することを改めて提案する。

 

スティーブ・コットンITF書記長のコメント

 「コロナ禍が始まってから一年が経過した。各国政府は船員と航空労働者のワクチン接種を優先させなければならない。これらのキーワーカーに重要な仕事を継続させ、世界中の人々が依存している重要なサプライチェーンを維持させる必要がある」

 「国連諸機関、特にIMO、ILO、ICAOの訴えと支援に感謝する。世界中の労働力に影響を及ぼすパンデック(世界的大流行)への対応には、世界的なリーダーシップが必要だ。国連は正にそれを提供している」

 「国連、業界、組合が、政府の失策(船員交代、航空部門の安全衛生、ワクチン接種など)の穴埋めをしてきた。我々は協力して、交通運輸労働者が必要とする解決策を模索してきた。腰の重い政府が目を覚ますのを待っているわけにはいかない」

 「我々は責任分担を拒否する政府や企業、つまり、船員交代等の問題を『他人の問題』と捉える人々に引き続き働きかけていく」