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軍事行動の激化で中東地域の平和が脅かされる中、ITFは停戦と交通運輸労働者の保護を訴える

ニュース

(202632日配信)

 ITFは国際労働組合総連合(ITUC)とともに、即時停戦、全ての当事者による完全な緊張緩和、国際法に基づく外交交渉の開始を求める。

 また、イスラエルと米国による違法な爆撃、そして、その後イランが地域全域で開始した報復攻撃を強く非難する。これらの武力行使は国際法の最も基本的なルールに違反するものである。エスカレートする軍事行動は、単に民間人の命を重大な危険にさらしているだけではない。既に民間人の命を奪い、世界を一層不安定なものにしている。

 暴力の激化に伴い、交通運輸労働者が死傷したとの報道もある。紛争の犠牲者となるのは労働者であることが改めて浮き彫りになっている。イランの学校が攻撃され、学童を中心に少なくとも150人が死亡し、約100人が負傷したことを、教育インターナショナル(EI)と共に非難する。

 ITFのスティーブン・コットン書記長は次のように語った。「ITFと世界の労働組合運動は、軍事行動と報復の連鎖が続いていることを強く非難する。この連鎖は、より広範な紛争を招き、民間人の生命を危険にさらし、中東地域をはるかに超えて、平和・安定・安全を脅かしている。早急な緊張緩和がなければ、労働者、世界貿易、国際安全保障に深刻な影響が及ぶだろう」

 ITFITUCの以下の要請を全面的に支持する。

  • 全ての当事者による即時停戦と完全な緊張緩和
  • 国際法および国連憲章の厳格な遵守
  • 対話にもとづく核軍縮および地域の安全保障体制への新たなコミットメント
  • 地域全体での表現の自由、結社の自由、そして民主的権利の完全な尊重

 

激化する紛争の最前線に立つ交通運輸労働者

 報道によると、船舶、空港、港湾への攻撃により、多くの交通運輸労働者が死傷している。ITFと地域の加盟組合は24時間体制で組合員の安全を確認している。

 既にタンカー3隻、バーレーン国際空港、ドバイ国際空港、ザイード国際空港、ジェベル・アリ港(アラブ首長国連邦)、ドゥクム港(オマーン)が攻撃を受けた。

 オマーン沖でタンカー「MKD VYOM」(IMO番号:9284386)に飛翔体が衝突し、船員1人の死亡が確認された。この船員はマーシャル諸島籍の「MKD VYOM」の機関室で作業していた。また、パラオ籍のタンカー「スカイライト」(IMO番号:9396737)も3月1日、オマーン沖で攻撃を受け、船員4人が負傷した。

 ドバイ国際空港では空港職員4人が負傷、ザイード国際空港では1人が死亡し、7人が負傷、クウェート国際空港では軽傷者が出た。さらに、オマーンのドゥクム港へのドローン攻撃で作業員1人が負傷したことが報じられている。

 イランは、湾岸の石油輸出国とオマーン湾、アラビア海を結ぶ世界で最も重要な石油輸出ルートであるホルムズ海峡を閉鎖すると正式には発表していない。しかし、欧州連合(EU)の海軍関係者は2月28日、イラン革命防衛隊(IRGC)から「いかなる船舶もホルムズ海峡を通過することは許可されていない」との通信を船舶が受信していることをメディアに対し確認した。

 現在、200隻以上の船舶がホルムズ海峡周辺に停泊しており、国際海事機関(IMO)は、「すべての船会社に最大限の注意を払う」よう促すとともに、「状況が改善するまで、可能な限り、船舶は影響を受けた地域の通航を避けるべきだ」と警告している。

 コットン書記長は次のように続けた。「空港、港湾、船舶、その他あらゆる輸送業務に携わる、この地域のすべての交通運輸労働者は、軍事行動から保護されなければならない。彼らはこの紛争の罪のない傍観者であり、決して標的にされてはならない。彼らを危険な場所から待避させなければならない」

 「ホルムズ海峡やその周辺の船舶、あるいは同海峡付近への航行を計画している船舶の船員は、ITFが明らかに「軍事行動区域」になりつつあると考える海域の航行を拒否する権利を与えられ、保護されなければならない。ITFは海運業界のパートナーと連携し、船員が緊急に必要とする情報や保護、特に当該海域を回避する権利を確実に得られるよう努めている」

 

国際法と外交を優先させよ

 ITFは、国際法の厳格な尊重、国連のリーダーシップの下での緊急の外交的関与、地域の恒久的平和を実現できる対話、軍縮、集団安全保障体制への再コミットメントを求めるITUCの呼びかけを強く支持する。

 アラブ労働組合総連合(ATUC)も懸念を表明している、軍事力の違法な行使と国家主権の侵害は、民間人を保護するための国際的な法的枠組みを崩壊させる危険をはらんでいる。また、英国、オーストラリア、カナダを含む一部の国が国際法に違反する軍事行動への支持を表明し、ルールに基づく国際システムの信頼性が損なわれ、平和を守る努力が弱められることを深く憂慮する。

 ITFのパディ・クラムリン会長は次のように語った。「私たちが目撃しているのは、この地域を壊滅的な戦争へと突き動かす、驚くほど無謀なエスカレーションだ。国家主権の侵害と軍事力への継続的依存は、罪のない民間人や労働者に政治的失敗の代償を払わせる結果となっている」

 「さらなる爆撃と報復は、平和、民主主義、安全をもたらすどころか、不安定さと人々の苦しみを深めるだけだ」

 「ITFは、平和、安全、そして暴力・戦争・占領のない未来を求めるこの地域の労働者と連帯する。民主主義、権利、尊厳を求めるイランの人々や労働者の闘いを支持する。暴力や軍事行動によって押し付けられるのではなく、労働者自身によって形作られるべき未来のために」

現場の声

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