Skip to main content

労働力不足で旅行のピークシーズンが再びピンチに

ニュース 記者発表資料 13 Jul 2023

ロンドン-国際運輸労連(ITF)は今日、航空産業を労働者にとって魅力的ではない職場にしてしまっている制度的問題に政府と航空業界が対応できずにいるため、これから来る旅行のピークシーズン時に、サプライチェーンが混乱し、フライトの遅延や空港の混雑、サービスレベルの低下を招く可能性が高いと指摘した。  

今日、イージージェットが1,700便の欠航を発表した ことを受け、ITFのスティーブ・コットン書記長は、航空業界がポストコロナの回復に追いつけないことから発生している人員不足の結果、多くの航空会社や空港がスケジュールを縮小したり、旅客数の上限を設けたりしているため、旅行のピークシーズンは再び混乱するとITFは見ていると述べた。

「航空管制官、パイロット、整備技師、客室乗務員、地上スタッフなど、航空業界全体の採用レベルは、需要に追いつけていない」とコットン書記長は述べる。「そして乗客は、予想される旅行の中断は、このような例外的な状況下で最善を尽くしている、最前線で働く労働者の責任ではないことを理解すべきだ」 

「ディーセントな(人間らしい)仕事、適切な労働時間、公正な賃金の欠如が問題の核心であるにもかかわらず、浅はかなインセンティブを利用して従業員の引き抜きが行われていると聞いている。骨折している骨に絆創膏で応急処置をするのは止めるべき時だ」。

コットン書記長は、多くの国で政府が税関や入国管理局に十分な人材を確保できないことが、状況をさらに悪化させていると述べた。

「昨夏のサービス危機は、(コロナ禍で)航空会社、空港、航空サプライチェーン全体で200万人以上の熟練労働者の雇用が失われてきたことの影響を痛感した出来事として、何百万人もの乗客や行楽客の記憶に刻まれている。残念ながら、人手不足は今も続いており、夏の旅行のリスクも続いている」 

労働組合が問題の根底にある根本的な原因に取り組もうと努力する中、労働力不足と賃金や労働条件の悪化により、世界中の主要な航空市場に労働不安が広がっている。先月、空港当局が賃上げの凍結を強要した後、労働組合と合意に達するまで、スイスのハブ空港のジュネーブから出発するフライト数十便がキャンセルされた。

「航空産業のグローバルな性質上、解決策を見出す責任は、誰が一人の当事者の肩にかかっているわけではなく、影響を受けるすべての当事者からの協調した対応が求められている」とコットン書記長は語る。「世界の一部では一定の進展が見られるものの、航空産業の持続可能性は依然として危機的状況にある。

「ITFは、政府や使用者が労働組合と協力し、増える外部委託、臨時契約、望ましくないシフトパターン、低賃金、限られた福利厚生などの問題に積極的に取り組むよう求める」

さらに詳しい情報が必要な場合は、こちらまでご連絡を:media@itf.org.uk

 

現場の声

ニュース 08 May 2024

労災の犠牲者を追悼し、今を生きる労働者のために闘う

 毎年 4 月 28 日に世界中で記念される「労働者追悼の日」(または「労災犠牲者追悼記念日」)は、労災で死亡、負傷、または体調不良となった労働者を追悼し、行動を起こす世界的な記念日である。  最近、アプリを利用したデリバリーのライダー(配達員)が増加しているが、彼らの中には休憩を与えられず、危険な天候の中で働かされている者もいる。先週スペインで 1 人のライダーが死亡したが
ニュース 08 May 2024

トルコの港湾労働者は我々の支援を必要としている

トルコのブルサ近郊のボルサン港で働く港湾労働者が、港湾所有者のボルサン・ロジスティクスから、自らが選んだ組合に加入したことを理由に攻撃されている。 港湾労働者の 70 %以上が、 3 月に ITF 加盟組合のリマン・イシュ労組に加入した。 すると、ボルサン港の経営陣は、組合に加入したことを理由に港湾労働者 6 人を解雇した。 これに対し、組合は港で 4 日間の抗議行動を実施し、港湾を閉鎖した。
ニュース 07 May 2024

ITFとウーバーが配達員のためのグローバル安全憲章を制定

2024年4月25日配信 新たな合意の下で社会的対話を継続する ITF とウーバーが配達員のための安全憲章を制定した。 これにより、ウーバーは世界 1 万1千以上の都市の何百万人もの配達員の安全衛生の拡充にコミットする。 また、 ITF とウーバーは世界中のドライバー・配達員の労働条件向上に関する社会的対話を継続するために、両者の覚書を更新した。 これは、2年以上にわたる両者の協力により